どうやって感染するの?
お散歩に行ったとき、草むらに入っていったり、他の動物たちと触れ合ったりすることで、ノミをもらってきます。
また、人間の体についておうちに運ばれてくることもあるため、室内で飼育していても、注意が必要です。
ノミは、1日に10〜20個の卵を産みます。卵は、動物の体から落ちて室内に広がり、そこで幼虫→さなぎと成長します。動物が通りかかると、成虫になって、再び吸血を開始します。
ノミが見つからないからといって、ノミがいないとは限りません。被毛の下に生息しているため、めったに見つけることはできません。
どうやって予防するの?
月に1度の予防的駆虫をお勧めします。
背中に垂らすだけの、簡単なタイプです。
1本のお薬で、ノミ・マダニだけでなく、消化管内の寄生虫やフィラリア症の予防を同時にできるものもあります。
なお、ペットショップさんなどで、背中に垂らすタイプのノミのお薬を多数見かけますが、病院でお出しする同じタイプのお薬とは、中身が全く異なり、ノミを駆除する力も、体への広がり方も、持続時間も、比べ物になりません。
また、ノミ取りシャンプーなども売られているようですが、動物の体に害を及ぼすようなものもあるようです。
安全で効果的なお薬を選択してあげてください。
ノミは、快適なおうちの中で、繁殖します。
快適な室内では、1年中増え続けますので、ノミの予防も1年中続けてあげてください。
人がノミに感染すると・・・
猫ひっかき病: 感染した猫に咬まれたり、引っ掻かれたりすることで、病原菌であるバルトネラ菌が体内に入り、発症します。
傷口周辺にできものができたり、発熱やリンパ節の腫脹などの症状がみられます。
ノミ刺咬症: ノミが吸血する際の痛みと、ノミの唾液による痒みがあります。
1pくらいの赤い斑点や丘疹ができ、爪で引っ掻くことにより、細菌の2次感染が起こります。
動物がノミに感染すると・・・
猫はバルトネラ菌(人の猫ひっかき病の原因)に感染しても、症状は認められません。
しかし、ノミに吸血された際の痛みや痒みで、体を掻きすぎて細菌の2次感染をひき起こすことがあります。
仔猫や仔犬の場合、多数のノミに吸血されることにより、貧血を起こすこともあります。
また、ノミの唾液でノミアレルギー性皮膚炎になることもあります。
さらに、瓜実条虫(腸内寄生虫)を持っていることがあり、ノミを何かの拍子に口の中に入れてしまった場合、瓜実条虫に感染してしまいます(おしりから、米粒のような虫が出てくるのが特徴です)。
この瓜実条虫は、人間にも感染します(サナダ虫)。
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